暗証番号を忘れたので0からひたすら合わせてみた

カギには紛失のリスクがあります。ひとたび紛失してしまえば、その錠前を開けることが出来なくなります。カギ自体はさほど大きなものではありませんが、特に夏場などの薄着になるとき、手ぶらで出掛けるときはカギが邪魔になることも珍しくありません。

カギには破損のリスクもあります。金属製のメカニカルキーにはそれ相応の耐久力がありますが、その一方で日常的に使用されれば、自ずと恒常的なストレスにさらされています。金属疲労など、継続的に掛けられるテンションは破損のリスクを高めていくのです。カギをマイナスドライバーのように使う人もいますが、カギはその形状によって錠前のロックを解錠していますから、別の用途に使われることで多少なりとその特殊な形状に歪みが生じてしまえば、途端に本来の用途である「錠前を開ける」という働きに不具合が生じてしまうリスクが高まるのです。

カギは防犯性能が価格によって担保される側面を否定できません。一般的なコストパフォーマンスのカギであれば、防犯性能は決して絶対と呼べるレベルにはありません。むしろそのカギがなかったとしても、多くの錠前はピッキングによって、わりと簡単に解錠されてしまうというのが実際のところでしょう。

それではたとえば従来のカギと暗証番号を併用するタイプであれば、盗難などに対するリスクは低下するのでしょうか。確かに多くの現金を収納している金庫などでは、従来のカギと同時に、ダイヤルロックを併用しているのが一般的です。
しかし暗証番号などの「人間の記憶に依頼するカギ」というものは、やはり「人間が忘れる生き物」である以上、常に「紛失」のリスクにさらされることになります。
たとえば暗証番号をど忘れしていしまえば、その防犯性能が仇となります。順番に番号を試してみようにも、たった4ケタの暗証番号でも一万通りの可能性があるのです。とても0から順番に試すなんてこと、する気がおきませんよね。